飛び地、それはフロンティア。
この記事のシリーズでは、日常にさり気なく潜む飛び地について紹介したい。
ここで言う飛び地とは、異なる地方自治体によって周囲が包囲されている場所を示す。そこは自治体の境界線が引かれており、ちょっとした非日常的雰囲気に誘ってくれる場所でもある。日本の場合は国境が接している土地がないため(厳密には南樺太はどうなのかとか屁理屈はこねられるが)、飛び地が存在しうるのは必然的に都道府県レベルや市町村レベルとなる。
某国立大学が位置する大阪府豊中市には幾つかの飛び地が存在するが、この記事では大阪府池田市と箕面市に囲まれた「豊中市 石橋麻田町」を紹介しよう。
豊中市石橋麻田町とは一体どこにあるのか。
大阪府の北に位置する豊中市は南北方向に伸びているが、その北西端に位置している(図1)。
(図1)豊中市石橋麻田町の位置。大阪平野北部、北摂地域にある。
せっかくなので市の境界線が明瞭な地図も載せておこう(写真1)。
(写真1)豊中市石橋麻田町の飛び地具合。「豊中市街地図」より。
大阪大学豊中キャンパスや待兼山のほんの少し北に、石橋麻田町が存在するのだ。確かに(写真1)の地図で見てみると、南に見える豊中市とはギリギリ切り離されていることが分かる。